地図には「釜ヶ崎」ってのってませんよ。
まいどです。でくのぼうちゃんです。
バクモンに釜ヶ崎
昨日、NHKのバクモンで釜ヶ崎がとりあげられていましたね。
マスメディアに釜ヶ崎が取り上げられる時、かなり気になります。
今まで新聞なんかの記事を読みますと、「お情け頂戴」的要素がたっぷりの記事が多い。
取材する人もその要素が強い人を選んで。
可哀想な街、釜ヶ崎。
いや、確かにその一面もあるがそれだけではないんですよ。
今回の放送は「明るい労働者の街、釜ヶ崎」といった感じで軽いノリでした。
まあ、いいか悪いかはわかりませんが。
ちゃんと高度経済成長の時に日雇い労働者の方々が汗水たらして建築物を作ってきた映像が流れていたのでちょっと嬉しかったですが。
釜ヶ崎に来たわけ
私がこの街と縁ができてからかれこれ12年になります。
最初は、この「釜ヶ崎」という街についてまったく知りませんでした。
存在さえも知らなかった。
なぜ、ここに来たかというと、当時私はリフレクソロジーサロンで勤めていたのをやめて、自宅でヒーリングなどをぼちぼちしていました。
サロンに勤めているころふと思ったんですね。
ほんとにリフレクソロジーが必要な人ってサロンに来られないほど貧窮している人じゃないかしら。
そんな思いを持ちながら自宅でヒーリングをしていました。
そしてだんだん、ひきこもっていくわけですけどね・・・。
そんな時、新聞で釜ヶ崎のカマ通貨という地域通貨があるという記事を読みました。
13,4年前に人の役に立つことをしたらカマ通貨という通貨がもらえてそれを使えるというしくみがこの地域にありました。(今はありません)
この通貨を使ってリフレクソロジー受けてもらったらいいんじゃないか?
当時の私は無料でなにかをするということについてそれはちょっと・・・という考えを持っていました。
さっそく新聞社に電話し、釜ヶ崎の街の窓口となる方を紹介していただきました。
その時から釜ヶ崎でリフレクソロジーボランティアを週1し始めました。
始めて釜ヶ崎に来た感想は「日本じゃないみたい・・・」
その前にちょうど韓国に旅行に行ってまして、ちょっとへんぴなところに迷い込んでしまった経験があります。
その時の風景と釜ヶ崎がすごく似ていました。
ただ、当時の私は駅からボランティアをする場所に行くだけ。
ほか、うろちょろもしません。
興味がなかったからです。
通常の街と同じ扱いをしよう。
そういう思いがありました。
まあ、釜ヶ崎という街をまったく知らなかったからですが。
4年ほどボランティアをしていました。
私生活でも職をヒーリングを自宅でするのをやめ(ひきこもってきたから)USJでバイトしたり(今はないところのクルー)あまりにも世間しらずを感じ不動産へと変わりました。(激動!)
不動産業でパワハラにあい、メンタルフラフラになったところ声をかけていただいて
釜ヶ崎の施設に就職したわけです。
当時の私はパワハラでもう完全なうつ状態です。誰ともしゃべりたくない・・・。
そんな暗いオーラを放っていました。
でも、今ではへへへへへー。
適当な人生を過ごせるようになりました。
釜ヶ崎の魅力
私は昼間だけ釜ヶ崎にいる人なので夜の魅力はわかりませんが、私の主観で書くと
こうなるかなー。
・人懐っこい人が多い
・生きる気力を得る
・優しい人が多い
・人と人のつながりがある
人懐っこい人が多いことは昨日のバクモンでも言ってましたが、ほんと皆さん気軽に
声をかけてくれます。
「おはよう!」「よう!元気か!」
その声掛けで、今日も一日頑張ろう!と思えます。
子どもを連れて週1来ますが、その時はまったく知らない人でもどんどん声をかけてくれます。子どもを見れるのが皆さんかなり嬉しいようで、もう笑顔デレデレです。
「お、ぼん!おはよう!」「どこいくんや!」
うちの子、無視しますが。もう、ぜったい知らない人についていかない性格になったようです。
一応、挨拶してくれたらちゃんと挨拶返そうねとお話しますが。難しところです。
知った人なんかは「これでなんか息子にこうてやれ!」とお金を渡してきます。
丁重にお断りしますが、縁がある人は断ってばかりもいられない。
何かでお返しします。
生きる気力をわかせてくれるのは、公園なんかを見てますと、皆さんテントで生活をする、電柱から電気をひっぱってくる。(あきません)
あかん!と言われていることもやる。
俺は生きるんや!というのがすごいです。
空き缶でも自転車の後ろ一杯につんでいる。
俺は国から金もらわんで!
それがいいか、悪いかはおいときますが、まあ生きるということに対してのパワーがすごい。
私は無気力ぎみが多いのでそういう人らからパワーをもらうために釜ヶ崎にきているもんです。
また、皆さん、優しい。
そりゃ、怒ることされたら怒りますが話したらちゃんとわかる。
あと、これが私は一番いいなーと感じるのが
「人と人とのつながりを感じられる」
他の地域では、「ここに書いてあります」とか「ここを読めばわかります」といった
ことが多いですが、この地域では通用しません。高齢者多いですから。
書いてあることを理解してもらいたかったら大きな字でルビを付ける。
お話するときは大きな声でゆっくりとわかるように。
相手が理解できるように説明する。
人に向き合わないと前に進まない。
考えたらわかるやろなんて通用しない。
それが私には居心地いいなと思わせてくれることのようです。
まとめ
もともとこの地に生まれて育っている人とお話したことがありますが、自分の故郷が救護施設ばかりあってそのような人ばかりになっていることが嫌だという人がいました。
人によっては様々です。
釜ヶ崎といったら「結核」で「結核菌」や病原菌を持ってくるのではないかと思う人もいます。
マイナス的思考を持った人がいるので他地域ではどこで働いているかはあまり口にしません。
結核にしてもちゃんとした情報と対応を流してもらえればと思います。他地域で。
確かに怖いところもあります。
興味本位で来るところではない。
でも、こんな地域が日本にもあるよ!というのは知ってもらいたい。
来週もバクモン、釜ヶ崎第2弾で今度は山王のほうです。
ちょっと、釜ヶ崎とは空気感が違うのですが。
以前、友人が「人生には上り坂、下り坂に加え、まさか!というのがある」と言ってました。
人生において「まさか!」な状況になった時、釜ヶ崎を思い出してもらってもいいかと思います。
ほな、また。
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