資産というもの。
まいどです。でくのぼうちゃんです。
生活保護を受けているSさんの話
Sさんは68歳。現在生活保護を受けて釜ヶ崎に暮らしています。
根はやさしい方ですが、ちょっとお口が思わず本音をいってしまう方でして、その本音が的を得ているちょっとおちゃめな方でございます。
そのSさんがちょっとこの頃、そわそわしている。
別に話を聞こうと思って声をかけているわけではないですが、道で出会ったのでお声をかけました。
すると、次のようなお話をしてきはりました。
最近、母親が亡くなったのを知ったんや。
母親は98歳でもうええ歳やったんやけど、貯金をこつこつしていたんや。
その母親が少ないながらも財産を残していた。
その財産をどないかするのに銀行からワシの印鑑証明がほしいと連絡があったんや。
その連絡で母親が死んだことを知ったんや。淋しい話やろ。
わしのほかに姉と妹がいて、姉が母親の面倒をみていたんやけどもう70を超えていてる。
わしは生活保護を受けている身やからそないに連絡をしていない。
そやけど、銀行からそんな連絡が入ったから姉に連絡して財産をどうするかという話をしたんや。最初、もうめんどくさいから放棄しようかと思っていたんやけどな。
っていう話です。
放棄しようと思っていたけど、書類は送らなあかんわ金額聞いたらそんなにない感じやからもらおうと思って、区に相談したらもらったら生活保護停止になるかもしれんという話がでてきたんや。
で、その財産分がなくなったらまた生活保護を申請したらいいという話になって。
そやけど、いま生活保護受けているからケースワーカーがついて色々としてくれるのが生活保護切れたらそれがなくなる。
全部自分でせな、あかん。
それが出来んのか不安で不安でもうあんまり眠れんのや。
その財産の金額によっては生活保護継続となるらしいですがその金額がまだでてこない。
資産があれば生活保護は受けられないという現実
文章を読めばそりゃそうだーという話なんですけど。
しかし、高齢者でもう体力的にも働けない人がいきなり相続で金銭や不動産を得たんだから生活保護いらんでしょーというのはあまりにも経済的な部分でしか対処をしていないのではないかなーと私は思うのです。
高齢者でも元気だったら働けば?なんて意見もあるでしょう。
そういう方は老化と向き合っているのかわかりませんが、歳をとれば普通にできることがいきなりできなくなってくることが出てくる。
記憶力も悪くなり、意欲もわかない時もでてくる。
そもそも論になるんですが、なぜ生活保護になったかというところが解決されていない。
そこが解決されてなくてただ資産が入ったから生活保護停止はあまりにも酷な話と私は思うのです。
真面目な生活保護受給者が泣きを見るのか
ちょこちょこ聞く話ですが、生活保護受給者で生活保護受給者だからと控えめに生きてらっしゃる方は自然と貯金がたまってしまいます。
そのたまった貯金を資産調査の時に報告したら生活保護停止となってしまった。
ご本人はかなりショックを受けたようです。
これが若くてまだ先もあって生活保護からの脱出のためだったら貯金も認められるでしょう。
高齢者でも自分のお墓のためや高齢者マンションの入居費などでためていたら認められるケースもあるようです。
しかし、ただ高齢で控えめに生きてきた結果の生活保護停止だったら、その人が今まで見守ってくれたケースワーカーは一体なんなのでしょうか。
それならば毎月毎月余らないように生活していたほうがいいのか?という話になってしまいます。
パチンコでもして使ってしまったほうがいいのではと思う人もいるでしょう。
生活保護は税金なのだから停止になって当たり前という人もいるでしょうし、生活保護受給者が亡くなって残った保護費は親族がいなければ国に返るわけですが、それも当然と思うでしょう。
しかし、焼石に水的な資産が入ったらすぐ支援打ち切りはどうかなーと思うのです。
親族がいない生活保護受給者が亡くなったら国に保護費を返すシステムも悪用する輩もでてくるでしょう。死人に口なしなわけですから。
まとめ
Sさんの話、まだ解決しておりません。
とりあえずいくら資産として入るかがわからないので。
ただ、ご本人は不安なのでその不安を和らげるためにお話を聞いてあげることしか私はできません。
この人ならなんとかしてくれるのではないかという人の名前を挙げましたが、まあ資産がいくら入るかがキーポイントなわけですからそれがわからないとその人も動けないだろうなあとは思います。
Sさんは健康にかなり気をつかっている人なのでお元気でありつづけるでしょうけど自分で資産が入ったあとの身の振り方をどうしようかとすごく悩んでいるようです。
毎月決まった額が入ってくるのではなく、もう最終金額がどばっと入ってきて自分の管理一つで人生が決まるのですから。
そりゃ、不安になるわな。
ほな、また。