地面には青々とした芝生。木には枯れ木。
まいどです。でくのぼうちゃんです。
下流老人を読んでいます
前々から気になっている「下流老人」を購入して読みました。
最初は、「どれどれ~」ってな感じで軽く読み流していたんですが、読み進める内に
心臓がなんだかバクバク。
冷や汗的なものが流れる感じ。
この感じはこれを読んだとき以来。
ホラーです。
現実というところの話を「下流老人」ではバンバン書いています。
それが嘘ではないというのがあいりん地域で働いていて色んな話を聞いてわかります。
これに統計やら政策やらより具体的に書きだされるとマジやばい。
ケースの出し方がかなり他人ごとではないよ!という気持ちにさせてくれます。
目次を書きだしますと・・・
第2章 下流老人の現実
生活困窮者の現状
異口同音に「想定外」
●ケース1 飲食店など働くも、野草で飢えをしのぐ加藤さん(仮名)
こんなに年金が少ないとは思わなかった
●ケース2 うつ病の娘を支える永田さん(仮名)
年金だけが生活の命綱
●ケース3 事務職員をしてきた山口さん(仮名)
3000万円なんてあっという間に消えちゃった
●ケース4 地方銀行に勤めていた藤原さん(仮名)
銀行員、大企業の社員も、例外ではない
下流老人 著 藤田孝典より
自己防衛策を書いてはいらっしゃるんですが、まあちょっと説得力がない。
その前のリアリティがホラーすぎて自己防衛なんて無意味と思ってしまいました。
年金が少ないというのも年金制度が発足した時代と今とは家族という集合体に対しての考え方が違う。
老人になったら子どもが面倒みる。
だから家の心配もなかったし食料の心配もなかった。
今は20代~40代もワーキングプアという言葉があるように親の面倒みれるほど裕福ではない。
むしろひきこもりになって年金もらっている親が子の面倒を見ているケースもある。
たとえば、現在(2015年時点)65歳の人で20歳から60歳まで40年間(480ヶ月)厚生年金保険料を払ったとする。仮に、年収が(現在の給与所得者の平均年収である)約400万を超えており、平均月収が38万円だったとしても、年間の合計支給額が25万円だった場合、年間の支給額は約157万円であり、月額約13万円にしかならない(日本年金機構の基準により著者が概算)
健康でいられれば、働いたらいいじゃないかと思うが、老化というのはある日突然やってくる。
先日、私ごとだけど目がやたら疲れるので眼鏡をはずして近づけて書類を見たらやたらはっきりとしてしまったんですよ。人にいうと「老眼」。
近くがはっきりとみえていいんじゃないかと思うのですが、眼だけでなく反射神経もにぶってきているようで。運動不足といえばそれまでなんですけどね。
ただ、高齢者の方々口々にいうのは「年をとればあちこちが衰えてくるのは当たり前」
日々、病気をしないように節制していてもストレスたまりすぎて脳の血管きれて倒れるケースもある。
体のだるさがとれない場合もある。
シャキシャキと働けない。
家もない家族もいない体力もない頼れる人もいない孤立老人。
いままで人生でだまされたり利用されたりと苦労してきているのだから人をすぐには信じるわけもない。
人の話を理解して明るいのであれば孤立老人になりはしない。
人の世話になるということを恥と思う
自分のことは自分でする。
そう言い聞かされて育つのが普通と思います。
人に頼って生きようね。そんな風に育てる人いるのかしら。
困ったときに「助けて!」といえたらいいけど「助けて」という前に自分でできることがあるのではないか?
そう考えて動く。
先日、ある高齢の方とお話をしました。
その方は元気なころは市場で働いていました。
だけど足腰を弱めてしまい楽に歩くことができなくなってしまいました。
生活保護を受けるとなった時に、「死のう」と思ったそうです。
生活保護を受けるくらいなら自分で自決したほうがいい。
そう思って街をうろついていた時、日本刀が5万円で売られているのを見ました。
「にいちゃん、これ買うから置いといてや!」
そういってその方はあらゆる施設にお金をかりまくったそうです。
貸すほうも貸すほうですね。
で、なんとか5万円できたのでそのお店にいくと、
「おっちゃんごめんな、売れてもうたわ」
それで自決をあきらめて生活保護受給者になったと話してくれました。
その話を聞いて、お店の人の優しさかなと思ったのですが、真実はわかりません。
まあ、生きて私と話せているのだからよかったんじゃないかといいました。
しかし、生活保護を受けるということでその人のプライドはズタズタになったようです。
死にたいと思ってもお腹はすく。
こんな体で働こうにも事務仕事もできないから働けない。
ただ、生きているだけ。なんの楽しみもない。
そういっています。
どうやら見てますと楽しみは一日カップ酒を隠れて飲むことのようです。
この方のお話を聞くと人の世話になることは恥であるという方はかなり多いのではないだろうかと思うのです。
この本では、日々なにかしら消費税なりたばこ税なり酒税を払っているのだから権利主張をしていいということを書かれています。
高齢者の方は生きる権利を主張すべきです。
若い方でもこりゃやばい!というときは利用したほうがいいと思います。
しかし、利用したら利用したで働かなくてもお金が入ってくるシステムです。
働かなくてボランティアで街の役にたてることをするよという生き方もあると思います。
しかし、だいたいは暇な時間をどう過ごそうか考えます。
時間の使い方がわからない。
戦後すぐは寿命65歳だったそうです。
今は、高齢化です。
歳をとってからの時間の使い方がわからない。
これも問題だと思います。
また、生活保護の問題はそこからの脱却したい人をどのようにサポートするかのシステムが構築されていないと思います。(皆がみな脱却したい人とは思いませんし無理に脱却する必要はないと私は思います。でも脱却したいと思う人もいるでしょう)
今の生活保護制度は多く働いたら収入報告をして一定額以上の部分は返還しないといけない。
貯金はしたらだめなのかというとそうではないんですけどちゃんとした説明が必要。
自分の葬式代とか、身内の葬式に行くための旅費とか目的を説明できたら貯蓄できる。
この貯蓄できるというのをもっと国はアピールしてまとまった資産形成をしたい人がいればきちんと向かい合って対応すべきだと思います。
高齢者の方には体を動かして働いて貯めるだけではなく体を動かさずに稼いで貯めるにはどうすればいいか。
ひきこもりがちな方にはひきこもったままでも稼いで貯められる方法はどうすればいいか。
で、健康管理とか余暇の過ごし方とかまあ、あんまり他人がいうところではないのですが、一つに考え方に固執せずにいろんな考え方を提案。
オカルト的な話もとりあげていいんじゃないかなー。予防というところで。比較してもらえばいいのに。喜ぶのは私だけ(笑)
確かに働いたら働いたでブラック企業で奴隷のようにこき使われあげくの果てにはとかげのしっぽきりのように切られていつ解雇されるかわからない生活より生活保護をもらって安定をしたほうがいいと思う考え方も出てくるでしょう。
それが普通かもしれません。
自分の人生楽しく行きたいですし。
まとめ
この本を読んで、自分の老後を考えるといまでも下流中年なのにこれは超下流老人になる可能性は高いなーと思いました。笑えないよ~。
収入はどうにもならないとして孤立にならないようにしとかないとね。
そう思うと「一度きりの人生、気楽に楽しく生きる」という考え方を今もっといた方が
いいかもしれないなーと思いました。
怖い思いをしたいなー、ホラー本では物足りないなーと思う方にはお勧めの本です。
ほな、また。
生活保護で生きちゃおう! ―崖っぷちのあなた! 死んだらダメです
- 作者: 雨宮処凛,和久井みちる,さいきまこ
- 出版社/メーカー: あけび書房
- 発売日: 2013/11/01
- メディア: 単行本
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