家というのは単に雨風しのぐ場所だけじゃないと思う。
まいどです。でくのぼうちゃんです。
今年の4月から生活保護の生活扶助減額?
今年の4月から生活保護受給者の公的扶助である住宅扶助の金額が減額されるということが私の職場近辺で話題になっている。
生活保護の住宅扶助引き下げへ 厚労省が方針:朝日新聞デジタル
去年の年末に報告案が示された。
そして1月14日に閣議決定され、2015年度予算案で、生活保護費のうち住宅扶助と冬季加算が削減されることになった。
現在、大阪市(1級地)の住宅扶助額は、
基準額(単身世帯)・・・・・42,000円
2~6名ファミリー世帯・・・55,000円
※市の級地によって金額は変わります。大阪市は1級地。
生活保護受給者には生活扶助+住宅扶助が必要な人に扶助される。
ここに載っているケースだと
生活扶助81,610円+住宅扶助42,000円+医療扶助等α=月額123,610円+α
敷金などの入居前の諸費用(仲介手数料など)も支給。
※敷金は家賃の3倍額内が基準
入居する人にはあまり関係ない(とても関係あるんだけど)話なのだが、
国からアパートオーナー(家主)にお金が支払われているわけです。
しかし、悪徳な囲い込み業者などがいまして、十分なサポートせずに入居させて
そして、横の部屋に嫌がらせをする人を住まわせて騒音などのいやがらせをしすぐ出て行かせ、また入居させということをやっとったとこが多発しだしたわけです。
悪徳な家主は儲かりますが、政府としたらたまったもんでない。
で、部屋も42,000円の価値のある部屋に住まわせているのか?ということになり
話し合い、減額して妥当でないかいという話になったようです。
福祉という網
私がこのあいりんの地に働く前まではとなりの市の尼崎で賃貸営業をしていました。
杭瀬という大阪市に隣接している街があるのですが、その町は人情味があふれ、商店街がすごい活気に満ちた街なんです。きれいな住宅はそんなに建ってなく昔ながらの長屋などがまだ存在する町です。
この町で家主さんと付き合いながらいろいろ賃貸業について学ばせてもらいました。
仕事をしていますとやはり生活保護受給者の方の相談も出てきます。
42,000円の範囲内でその人にあったお部屋をということで高齢者の方にはできるだけ
1階のバリアフリーな部屋を探しご案内していました。
そう、尼崎市の杭瀬では42,000円でリフォームされ設備も最新な住居がいくらでもあったわけです。ファミリー世帯の55,000円でも探せば3DKの部屋がありました。
そんなお部屋をご案内していたものですからあいりん地域に来た時のお部屋事情のカルチャーショックはかなりのものでした。
部屋の家賃を決めるのはその年の1月1日の地価が影響してきます。そして周りの住居との相場を見ながら家賃設定をされている方が多いですし、不動産屋もそのように家賃の提案をします。
萩之茶屋2丁目1-13の地価公示
H8 862,000円/㎡
H26 179,000円/㎡
すごい下落ですね・・・。
尼崎市杭瀬1丁目7-7
H8 345,000円/㎡
H26 200,000円/㎡
参考サイト:Home's 不動産投資
不動産投資[マンション経営・アパート経営]で資産運用【HOME'S不動産投資】
今から18年前には地価が高かったから3畳で42,000でもありえるわけですね。
しかし、そこからそのまま管理も改善もされずにきているドヤ(簡易アパート)が
結構あります。
確かに、あいりん地域の立地はありえないほどいいです。
ここに生まれて育った人が言ってました。この立地のよさは東京でいうと池袋に該当するんですよ!と。
電車は JR
地下鉄四つ橋線
地下鉄御堂筋線
地下鉄堺筋線
6本の線があるわけです。それに南海でも高野線など線も違う電車が通るわけです。かなり立地がいい。繁華街だってなんばも自転車(おっちゃんたちは歩いて行ってます)天王寺もすぐに行ける。
外国人観光客(特に中国人)はすごく利用されています。簡易宿泊所。一泊きれいなところでしたら1200円くらいですから。(もっと安いところもあります)
そりゃ、橋本さんもなんとかしたい。
しかし、表面にあらわれていないことがある
3畳を42,000円で貸してるんなら減額していいんでない?と思われる方、多いと思います。しかし、ただ貸しているだけのアパートでないところもあります。
サポーティブハウスというところです。
ここは、入居されている人たちの金銭管理や服薬管理、健康管理、病院の付添いなどを行っています。
ただ42,000円貸してほったらかしではないのです。
しかし、報道などではそんなサポーティブハウスの存在なんぞ報道せずただ、悪徳業者をなんとかしないと!という善をアピールする報道ばかり行っています。
サポーティブハウスは別に政府から援助されるわけでもなく家賃内でスタッフの人件費などを捻出しなければなりません。
住宅扶助が引き下げになったらサポーティブハウスのようなアパートに大打撃となるわけです。
なぜ、そんなに急ぐのか?
いきなり引き下げではなく、一定のルールを作ってその基準にそぐわないアパートは引き下げるなどの順序だてた対応をなぜしないのか?なぜ、そんなに生活保護者に影響することばかり急に決定して実施するのか?
すべてのアパートが悪徳なわけでもありません。ちゃんと誠実にやっているアパートだってあるのです。
確かに住むには環境が悪すぎるというアパートはあります。一部屋を上と下ふたつにわけていて、家賃は3万とか。どうみても倉庫ぐらいの部屋とか。
そういうところはすぐに調査に行って改善指導をすぐするなど対応したらいいと思います。
まとめ
あいりん地域に住んでいらっしゃる方は年々高齢化されています。ただ住む部屋を提供するだけのアパートでは対応は難しいです。
高齢者専用住宅は確かにありますが少ないですし、これからますます高齢者が増えるでしょう。しかもみなさんが全員住む部屋だけを提供するだけの元気さがあればいいですがなぜ生活保護受給者になったかというところを考えると元気な人はいないと考えたほうがいいと思います。
これから人口が増加する高齢者対応のアパートとはどういうものが必要かを今一度考えて対応していただきたいと思います。
私も影響する一人として声をあげますよ!まったく。平和に暮らしたいよ。
ほな、また。